市販CADだけで無くフリーソフトのCADでもサポートしているDXF形式。
AutoCADを販売しているAutodesk社がCADソフト間のデータ交換の為に規定した形式らしいのだが、事実上CAD間のデータ交換の標準として通用している。
あまりにDXFが有名？？であるため、どこのCADを使ってもOKな気にさせる。（実際はAutoCADのネームバリューの方が強いのでAutoCADを購入するところが多いのでDWGで済む気もするが。この辺は後日別ページでも作成したいと思う。）
ところが実際そのようなDXFのやり取りが発生すると愕然としてしまうのである。
簡単に言えば「方言」と呼ばれる、各CADソフトのメーカーでのDXF規格の違いがある。
又、DXFはその元となるAutoCADのバージョンにより差があるらしいのである。 AutoCAD LTでDXF出力しようとしたら数種類のDXF形式を選択する様になっていた。
さて何がおかしいかと言うと、私が経験したところでは文字のサイズ、位置、実線が点線になる、線の太さが渡せない、色が変わる、データが欠落している（ように見える）等のトラブルを経験している。
以前扱った事がある、ある用途に限定したCADでは、日本語のストロークフォントを線データとして出力するものがあった。この様なものは少ないと思うが一つの解決法かもしれない。
このデータが欠落している（ように見える）については、DXF出力時のバージョン指定を変えることで対応できる場合がある。
Windowsのみならともかく、UNIX（WS）やMACとのやり取りでは日本語の取り扱い（漢字コード）、改行コードによってファイルの読込み自体に失敗する可能性だってあり得る。Windows同士でも失敗した経験も有るけど。
何処かで見かけたのは、ASCII（テキスト）形式では無いバイナリ形式もあるらしい。
これだけトラブルが多いと、DXFでのデータ交換もなかなか楽ではないと思えてくる。
他にIGESとか言う形式もあるのだが、上位機種でないとサポートされていなかったり、やはり思ったようにデータ交換ができないらしい。
やはり現状ではDXFを使いこなすしかないのだ。
DXF交換を前提とする場合は、以下のような点に注意して作図することをお勧めする。
これを意識して作図するのはかなり大変だし、ここまでしなくても可能かもしれない。ここまでやってもだめかもしれない。
かと言ってAutoCADやAutoCAD LTを全員に強要するわけにも行かないだろう。まあ私が使いこなせなかった事もあって、AutoCAD(LT)には良い印象を持っていないのだが、皆がAutoCAD最高！！と言うならそれでも良いのだが。
データ交換を行う場合は、DXF形式の神話には決して惑わされずに、意識的に作図することをお勧めする。
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PS. 何時になるか解らないが「AutoCADがそんなにえらいのか?」でも書こうかと思っている。